スイスの食とワイン

新鮮な空気と柔らかなアルプの牧草を食べて育つ牛のミルクで作る乳製品やジャガイモ、トウモロコシなどの農作物は、スイスの食卓には欠かせない食材。訪問先ごとに、また季節によっても、異なるスイス料理を美味しいワインと一緒にお楽しみいただけます。

スイスの名産品

チーズ
山岳酪農が盛んなスイスでは、古代ローマ時代からチーズを作り、現在、その種類は数百種類にものぼります。有名なエメンタールチーズは「トムとジェリー」でお馴染みの穴の空いたチーズのことで、北米ではスイスチーズと呼ばれています。また「アルプスの少女ハイジ」が食べていた熱々トロトロのチーズはラクレットというスイスを代表するチーズのひとつです。

ワイン
スイスには大きく分けると7つのワイン産地があり、かつてのローマ街道に重なるように産地が続きます。世界遺産に登録されたラヴォー地区やヴァレー地方ではフルーティーで爽やかなシャスラ種を使った白ワインが、ティチーノ州ではメルロー種の赤ワインが有名です。生産量に制限があリ、その大半を国内で消費するため、流通が少なく日本では希少価値の高いワインとして販売されています。

チョコレート
チョコレートの発展はスイスなしには語れません。1500年代にヨーロッパに持ち込まれ苦い飲料として流行したカカオは1800年代にスイスで初めて甘いお菓子(チョコレートの原型)になりました。ミルクを加えたミルクチョコレートや、くちどけの良いチョコレートが誕生したのもスイスです。高級なブランド・チョコレートからスーパーで買えるお手頃チョコレートまで、どれを食べても美味しいので、自分好みのチョコレートを探してみましょう。

スイスで食べたい名物料理

チーズフォンデュ
チーズを白ワインで溶かして食べる伝統的な家庭料理です。地域や家庭ごとにチーズの配合やワインの分量が違うので味のバリエーションが豊富です。

ラクレット
ヴァレー州名産のラクレットチーズをトロトロに溶かして、ジャガイモに絡めて食べる料理です。スイスでは冬のパーティの定番料理のひとつです。

ヒュンドナーフライシュ
山岳地帯に伝わる保存食のひとつで、たれに漬け込んだ牛肉を乾燥させてつくるドライビーフで、アルプスを代表するグラウビュンデン州とヴァレー州の特産品です。

ブラートヴルスト&レシュティ
ブラートヴルストは大きな焼きソーセージで、ドイツ語圏での定番メニューです。皮が柔らかめでお肉の味が濃いのが特徴です。添えられているレシュティはスイスの国民食と言われるジャガイモのパンケーキで、ジャガイモの細切りをフライパンでこんがりと焼いたもの。料理の付け合わせになることもありますが、目玉焼きやチーズなどをトッピングした主食としても食卓にあがります。